親の呪縛は永遠に残る

 

夜も更けてきたのに全然眠くならないのでちょっと書いてみようかなっておもう。

 

最近話題ののぶみの絵本から私のこの感情はもやもやはまた再浮上した。あのひとの絵本のコンセプトは子供は親のために生まれてくる。というのが見える。だから、子供は親のために感情を殺してもそれは正しいことみたいにみえる話を描く。

 

いろんな考えあると思う。

 

でもわたしはこの考えが嫌いだ。子供は決して親のために産まれてくるわけじゃない。たまたまそうなっただけ。選んだわけでもなんでもない。そう言える。

 

私の親は共感力が乏しかった。母親も父親も…。愛犬に会えなくて寂しいって気持ち、悔しくて泣いたり、悲しくて泣くのがわからない人達だった。

 

親が楽しくないものは楽しくない。親が綺麗と思わないものは綺麗じゃない。感情のテンションが合わないと気持ち悪がられた。だから言いたいことや本当の気持ちはぐっと押し込めてそんな感情を持つのは悪い子だって思ってた。そうやって家を出るまで育った。

 

そして父は私を男の子として育てていた。制服や喪服以外スカートは履かず化粧もしなかった。髪の毛はずっとショートカット。(お腹にいたとき男の子だって診察されてたからみたいよ)

 

大学生になったころすこしおしゃれになりたくて美容院に行った。そしてそのままあれよと可愛くしてれてるんるんな気分になって帰宅した。

 

それを見た父は気持ち悪いと言ったのだ。

 

友人にも当時の恋人にもかわいいって言われて…人生初のナンパまでされたのにそれを気持ち悪いというのだ。私の心は一瞬で砕けた。

 

好きなら化粧すればいいとか自分を曲げるなとか言う人もいるかもしれないけどあの家では父が絶対だったし、そうやってずっと育ってきたから。あぁこれは親にとって気持ち悪いことでやってはダメなんだなって思った。

 

その呪いのような言葉は今も刺さっていて結婚式で父親の隣を歩くのに物凄い罪悪感を抱いた。ウェディングドレスを着て化粧して可愛くしてもらって…彼の両親はたくさん褒めてくれたけどうちの家は一言も褒めてくれなかった。

 

とても悪いことをしてる気持ちになった。

 

きっと一生化粧する度におしゃれする度に父親のあの言葉を思い出すのだ。

 

いまだってこの妊娠してる身体を見せるのはとても悪いことをしてるようで見せたくない。隠したい。切迫早産で入院になって唯一いいところは両親に合わなくて済むところだ。

 

産まれたら産まれたで男の子だから過干渉な孫フィーバーするのは目に見えてる。性別がわかったときの反応は母親は男の子育ててみたかったのよ!だった。ので里帰りはしない。

 

たまたま旦那に出会えて感情を出しても怒られることなく、一緒に笑ったり、泣いた時は抱きしめてくれて、怒った時はごめんねってそんな日々を過ごして少しずつ自分を肯定してきた。

 

おかげでかわいいものはかわいいって言う自信も着いてきたし髪の毛を伸ばしてみよう、スカート履いてみようって思うようになった。親にその姿を見せるのはまだ気が引けるけど…

 

親のために子供は産まれてくるわけじゃない。子供にだって感情があってやりたいことがある。わたしはこの子を産むって決めたとき決して自分の感情を押し付けないことを誓った。

 

わたしの呪いは一生残るかもしれない。

 

でも産まれてくるこの子には呪いより祝福を多く与えたい。笑いたい時に笑って、怒りたい時に怒って、悲しいことがあれば泣いて、言いたいことがある時はちゃんと話す。そういう家庭を作りたい。